ガイガーカウンター、スペクトロメトリーとしてのバックグラウンド計測

バックグラウンド計測

  • iMetryは感度が高いので、バックグラウンドの計測においても特別な注意が必要です。
  • バックグラウンド計測を行うためには、温度、湿度によるセンサーモジュール、電子回路のドリフトを防ぐ為に、室内で25度、湿度も低いレベルで一定に保ち、直射日光が当たらないようにして、バックグラウンド計測を行ってください。
  • その場合も、温度、湿度、経時ドリフトからは逃れられませんので、温度、一定環境での通電状態での長時間エージング後の再キャリブレーション、経過観察を行った上での計測が有効です。
  • また、iMetryの線量非線形性の影響を避けるためには、添付されている簡易キャリブレーションではなく、測定しようとするバックグラウンドレベルを中心とした近傍レベルだけでのキャリブレーションを行う必要があります。
  • バックグラウンドを計測する場合、安定した数値を得るためには、人体に含まれるK40から放たれる放射線量、並びに人体によるバックグラウンド放射線の遮蔽効果も無視できないレベルですので、測定結果を安定させるためには測定中はiMetryの近傍を歩き回ったり、取り囲んだりしないように、試験者も、なるべく離れて操作してください。
  • 周囲に鉛、自動車のバッテリーなどの放射線を遮るものが近傍にあると線量に影響します。
  • バックグラウンド放射線レベルを上げる一つの要素として、大理石があります。大理石を多用した建物はそれだけで0.1μSv/h以上バックグラウンドレベルが周囲より上がることがありますので注意してください。

バックグラウンドスペクトル計測

  • iMetryは環境に蓄積したバックグラウンド放射線量(0.05μSv/hレベル)においても、放射性物質由来のスペクトラムを連続同定する事が可能です。
  • 0.01μSv/h程度のレベルでも場合によっては8時間以上の長時間計測により、微小な放射性物質由来のスペクトラムを検出することがあります。
  • 検体を計測する前に、まず環境放射能のバックグラウンドを長時間(8時間、24時間等)かけて、お使いの場所のバックグラウンドスペクトラムを、把握、確認する必要があります。
    • Cs134/137由来の放射線であることを確認する為に、iMetryをCs137、Ba133で校正し、Cs137の661keVより少し下の600keVより少し上に若干のピークを見ることにより簡易同定されます。確定診断、厳密な計測に当たっては精密な測定器をご使用ください。
  • バックグラウンドの環境放射線と大気浮遊塵中の放射線とは別物で、バックグラウンドの環境放射線は、地面や建物についた放射性物質の放つ放射能と大気浮遊塵中の放射線、(近傍より由来するβ線、並びにγ線)並びに、宇宙線によるγ線等により由来します。

コントロール計測

  • 検体を置いて一定時間で放射性物質のスペクトラムを検出した場合も、検体を取り除いて同じ時間をかけて、バックグラウンド計測を行って、バックグラウンド由来の放射能を誤検出していないか気をつける必要があります。
    • この際、検体自身によりバックグラウンド放射線の遮蔽効果があることに注意が必要です。
    • よって、より厳密な計測を行うためにはコントロール(放射性物質を含まない同量の検体)を用意し、同じ時間をかけて、バックグラウンド計測を行うことが望ましい。

微量のセシウムの検出について

  • なお、微量のCs134/137の検出につきましては、単に線量の3σの差分によって判定するのではなく、iMetryは低線量下でも有効に機能するスペクトロメトリーですので微量のセシウムでも、5cmブロックによる鉛遮蔽箱で、一時間以上かけてセシウムの600keV近辺の山と、800keV近辺の山の二つのスペクトルのピークの存在の有無を持ってご判定する方がより確実です。
  • コンクリート室内では600keV近辺のラドン由来のスペクトルが容易に検出しますので、セシウムと間違えないように注意が必要です。

宇宙由来の放射線

宇宙由来のガンマ線は、主に10m相当の水、あるいは、1.3mの鉄に相当する密度の大気に遮蔽されているので地表には殆ど届かないが、太陽由来の陽子、中性子、宇宙線由来の宇宙線が、大気に衝突して放出される二次放射能が地表に降り注いでいる様です。二次放射能としては高エネルギーの陽子、中性子、電子、中間子がまた、シャワー状に二次放射線をカスケード状に放出し、大気シャワー現象を構成します。また、二次粒子としては、μ粒子が大量に地表に降り注いでいますが、貫通力が高く、相互作用を起こさないため、シンチレーターで殆ど観測されず、また、人体等にも殆ど影響が無いとのことです。
また、二次放射線も、ガンマ線成分は大気で十分に遮蔽されて、高度3000m前後では、宇宙と地表からのガンマ線成分は0.0015μSv/h程度に減衰します。


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  • 最終更新:2013-05-17 18:30:15

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