iMetryスペクトロメトリー ガイガーカウンターの温度ドリフト補正

  • iMetryスペクトロメトリー ガイガーカウンターは、温度補償回路を搭載しています。iMetryは、10万倍にも及ぶ温度ドリフトを近似回路でアナログ補正しています。iMetryが温度変化に追随するか確認するため、iMetryの残余温度ドリフト(温度補正誤差)を計測してみました。
  • 計測に際してはiMetryの環境温度を変えて、温度変化が落ち着くまで十分な時間待ち、その後計測しています。(センサーと補正回路が完全に密着しているわけではないので、温度変化が落ち着くまで計測を待つ必要があります。)
  • 結果としてはiMetryは若干の温度ドリフトを持っていますが、相対的な計測におきましては、室内を一定の温度に保って、繰り返し計測を行うことによって、比較的小さな桁の放射線を比較計測する事は可能です。

  • iMetryをバックグラウンド線量0.0527μSv/hにおいて、恒温槽で温度変化させて温度ドリフトを確認しました。
  • 時間をかけて計測しているため、観測された変動には、バックグラウンド線量の変動も含まれているかもしれません。
  • iMetryを用いた放射線計測に当たっては、25℃の一定温度環境が推奨されていますが、それ以外の温度でiMetryで計測をする場合は、iMetry自体は温度補正を行っているのですが、iMetry内部での温度を安定化するために、測定の前に電源を入れて、一定の温度を保って、検出器の温度が安定化するのを待ってから測定を開始する必要があります。放射線検出器と温度センサーの間に温度勾配が生じないように温度の均衡を待ってから計測を開始しないとより温度変化、特に内部の温度勾配による影響を受けやすくなります。

温度 (℃) 計測値(10分平均 μSv/h)
45 0.0523
45 0.0523
40 0.0525
35 0.0517
30 0.0530
25 0.0527
20 0.0530
15 0.0525
10 0.0526
5 0.0547
0.0 0.0549
-5 0.0518

  • *1 この試験の後、当初Cs137のピークが約7900だったのが、6500にドリフトしてしまいました。この実験を行なっている最中は同じ線量を示したので、ドリフトが補正されていたのでしょうがストレスにより校正が狂った事が考えられますので、5℃以下、30℃以上でのストレスをかけることはやめておいたほうがいいでしょう。温度ストレスを加えますと再校正が必要になるかもしれません。

  • 最終更新:2013-05-14 18:23:45

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